100 万トークンあたりの料金
記事公開時点の Google の料金ページによると、Gemini API では Argon は 2026 年 11 月 30 日まで入力 2 ドル、出力 10 ドルで、出力には思考トークンも含まれます。12 月 1 日からは 4 ドルと 20 ドルになります。Argon は Gemini API の無料枠では使えません。Claude Opus 5.5 は Anthropic の API で入力 4 ドル、出力 20 ドルで、Anthropic の料金ページには値上げや値下げの予定は載っていません。
キャッシュの仕組みは両者で異なります。Argon は暗黙的キャッシュのみに対応し、キャッシュされた入力は 11 月 30 日まで 0.10 ドル、その後は 0.20 ドルです。Google はキャッシュへの書き込みに別の料金を示していません。Opus 5.5 はプロンプトキャッシュを使い、読み取りは 0.20 ドル、5 分間の書き込みは 5 ドル、1 時間の書き込みは 8 ドルです。
どちらもバッチ処理は半額です。Argon の Batch と Flex は 11 月 30 日まで 1 ドルと 5 ドル、その後は 2 ドルと 10 ドルです。Opus 5.5 の Batch API は 2 ドルと 10 ドルです。速さを優先する場合、Google は Argon の Priority を 11 月 30 日まで 3.60 ドルと 18 ドル、12 月 1 日から 7.20 ドルと 36 ドルで提供し、Anthropic は Opus 5.5 の fast mode を 8 ドルと 40 ドルで提供しています。
コンテキストと出力
Google のモデルページによると、Argon のコンテキストウィンドウは入力と出力を合わせた 1,048,576 トークンです。同期呼び出しの既定の最大出力は 65,536 トークンで、long decode を使うと 1 回の応答で 1,048,576 トークンまで出力できます。Anthropic のモデルページによると、Opus 5.5 のコンテキストウィンドウは 100 万トークン、最大出力は 12 万 8,000 トークンで、Message Batches API ではベータヘッダーを付けると 30 万トークンまで出力できます。
Argon はテキスト、画像、動画、音声、PDF を入力でき、テキストを返します。Opus 5.5 はテキストと画像を入力でき、テキストを返します。Google は Argon の思考レベルを low、medium、high としており、Anthropic は Opus 5.5 の adaptive thinking は常に有効で、effort パラメーター(既定は medium)で深さを調整すると説明しています。
どこで使えるか
Google は 10 月 13 日に Argon を一般公開しました。開発者は Google AI Studio の有料 Gemini API で使えます。Google AI Ultra と Pro の加入者は Gemini アプリと検索の AI モードで使えます。Google Antigravity では Ultra 加入者に加え、北京時間 10 月 16 日から有料の Google AI Pro 加入者も、Argon 専用の週ごとの枠で使えます。企業は Gemini for business と API で利用できます。
Anthropic は 9 月 22 日に Opus 5.5 を公開し、Amazon Web Services、Google Cloud、Microsoft Azure を含むすべてのプラットフォームで使えるとしています。モデルページには Claude API、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry、Claude Platform on AWS が並んでいます。Anthropic は Opus 5.5 の fast mode が Claude Code でも使えるとしており、料金ページでは Claude Code は Pro と Max のプランに含まれています。
公式ベンチマーク
各社はそれぞれ独自のベンチマーク結果を公表しており、両者はきれいには揃っていません。Anthropic の表は Argon の発表前の 9 月 22 日に出たもので、Argon は含まれていません。Google の Argon のモデルカードには Claude Opus 5.5 の列があり、Google の評価方法のページは Opus 5.5 の数字を公表済みのレポートやリーダーボードから取ったとしています。
Google 自身の数字では、Argon は DeepSWE v1.1 で 77.9%(Opus 5.5 は 74.2%)、Vals Index で 68.9%(同 67.0%)、AutomationBench で 51.3%(同 42.5%)です。この表では Harvey's Legal Agent Benchmark、LVBench、長文脈の GraphWalks でも Argon が上回っています。一方、同じ表で Terminal-Bench 4.0 は Opus 5.5 が 66.4%、Argon が 57.4% で、Terminal-Bench Science 0.1、PostTrainBench、FrontierSWE v2 でも Opus 5.5 が上回っています。
Anthropic 自身の数字では、Opus 5.5 は Terminal-Bench 4.0 で 66.4% と Google の表と同じで、ツールありの Humanity's Last Exam では 67.7% です。AutomationBench は 40.0% で、Google の表の 42.5% とは異なります。Anthropic は、この結果は Zapier が実行・報告し、フォールバックモデルを使わずに測ったものだと注記しています。また Anthropic は、この水準の能力ではベンチマークの差が実際の違いを示す指標として信頼しにくくなっているとも述べています。
どちらが安いか
11 月 30 日までは、通常とバッチのどちらでも Argon の定価は Opus 5.5 の半分です。12 月 1 日からは、通常とバッチの定価は同じになります。その後の請求額は、キャッシュの使い方、出力の長さ、思考の量によって変わり、どちらの会社も 2 つのモデルのコストを比べたデータは出していません。
