Meta は 10 月 15 日、Muse Spark Open の重みを公開しました。ネイティブのマルチモーダルモデルで、総パラメーターは 8160 億、トークンごとに使われるのはそのうち 420 億、コンテキストは 100 万トークンです。Meta はコーディングとエージェントの作業向けだとし、「これまでで最も高性能な米国のオープンウェイトモデル」と説明しています。重みは Meta 独自の Muse Model License のもとで Hugging Face に公開されており、いくつかの条件付きで無料の商用利用ができます。複数の API プロバイダーでも使えます。
モデルの中身
モデルカードによると、Muse Spark Open は 256 個のエキスパートを持つ MoE(混合エキスパート)モデルで、トークンごとに 8 個を使います。テキスト、画像、動画、音声を入力でき、出力はテキストです。学習データには 100 以上の言語が含まれていると Meta は書いています。推論の強さは low、medium、high、xhigh の 4 段階で、初期設定は xhigh です。
ベンチマークの成績
Meta のモデルカードは、Muse Spark Open をほかのオープンウェイトモデルと比べています。Artificial Analysis Intelligence Index では、Muse Spark Open が 39、Qwen3.8 が 40、Kimi K3 が 44、GLM 5.3 が 45、Mistral Large 4 が 38 と記載されています。Meta の表現に「米国の」と付いているのはそのためで、モデルカード自身の数字では、この指標で中国のモデル 3 つが上回っています。
コーディングでは、すべて同じ Terminus 2 エージェントで測った Terminal-Bench 2.1 の結果が載っており、Muse Spark Open は 76.4、Qwen3.8 は 82.0、GLM 5.3 は 83.9、Kimi K3 は 85.0 です。表の中でいちばん目立つのはツール利用のテスト MCP-Atlas で、89.2 は掲載されたどのモデルよりも高いスコアです。
ライセンスで認められていること
Meta はこのライセンスを「限定的な商用条件」付きと説明し、モデルをオープンソースではなくオープンウェイトと呼んでいます。ライセンスでは、モデルの利用、改変、ファインチューニング、蒸留、配布、販売を無料で認めていますが、条件があります。このモデルやその派生モデルを使う製品には、製品の画面かドキュメントに「Built with Muse Spark Open」とはっきり表示する必要があります。API などを通じて他者に AI モデルを提供していて、関連会社を含む会社全体の売上高が連続する 12 か月で 2000 万ドルを超える場合は、その形でこのモデルを提供する前に Meta に通知し、別途契約を結ぶ必要があります。社内利用や研究、自社製品の機能を動かすために使う場合はこの規定の対象外です。添付の利用ポリシーでは、18 歳未満の利用は想定しておらず、軍事用途や兵器開発などへの利用を禁じています。
どこで使えるか
Meta は API プロバイダーとして Baseten、Fireworks AI、Groq、Modal、Nebius、OpenRouter、Together AI を挙げています。北京時間 10 月 19 日の朝に OpenRouter を確認したところ、5 社が提供しており、いずれも入力 100 万トークンあたり 1.25 ドル、出力 100 万トークンあたり 4.25 ドルでした。
重みは Hugging Face、Amazon SageMaker AI、Google Cloud Model Garden、Microsoft Foundry からダウンロードできます。Hugging Face ではアクセス申請が必要で、承認は手作業です。モデルカードによると、自前で動かすには NVFP4 版で 700GB 以上、BF16 版で 2TB の GPU メモリが必要です。Meta はまた、1 台あたり最大 512GB のメモリを GPU に割り当てられるため、M5 Ultra 搭載の Mac Studio 2 台と Apple の MLX フレームワークで動く、このクラス初のモデルだとしています。対応する推論エンジンには SGLang、vLLM、TensorRT-LLM、Hugging Face Transformers、MLX、llama.cpp、Unsloth があります。
