Claude Code と Codex は、最初の有料プランの価格が同じになりました。どちらも月額 20 ドルのサブスクリプションで使え、ターミナルでもエディタでもクラウドでも動き、5 時間枠と週間上限で利用量を管理しています。しかも、その上限の具体的な量はどちらの会社も公表していません。違いが出るのはその先です。無料で使えるのか、上位プランで何が外れるのか、利用枠についてどこまで教えてくれるのか、そして枠が尽きたら何ができるのか。
この記事は、Anthropic と OpenAI の料金ページ、ヘルプセンター、製品ドキュメント、Codex の変更履歴にもとづき、北京時間 2026 年 10 月 18 日に確認した内容です。2 つのツールを当サイトで比較テストしたわけではなく、各社が自社モデルについて述べている部分はその言葉を引用しています。
最初の有料プランはどちらも 20 ドル、ただし階段の形が違う
Anthropic の Free プランには Claude Code が含まれません。最初の段は Pro で、月額 20 ドル、年払いなら 200 ドル一括で月 17 ドル相当です。その上に月額 100 ドルの Max 5x と 200 ドルの Max 20x があり、どちらも月払いです。
OpenAI の階段は上下に長くなっています。Codex は ChatGPT の Free と月額 8 ドルの Go にも含まれますが、使えるのはデスクトップアプリでの Standard 速度の GPT-6 Luna だけで、提供は順次、Codex Cloud は対象外です。20 ドルの Plus になると、ウェブ、CLI、IDE 拡張、iOS で Codex が使え、自動コードレビューや Slack 連携といったクラウド機能と GPT-6.1 Sol が加わります。Pro は月額 100 ドル、200 ドル、500 ドルの 3 段階です。OpenAI によると Pro 200 ドルは Pro 100 ドルより多く、Pro 500 ドルが最も多い利用量を含みますが、具体的な量は示されていません。Ultrafast モードが使えるのは Pro 500 ドルだけです。Pro 200 ドルを検討しているなら、新規契約の利用枠が以前より引き下げられた点に注意が必要です。OpenAI によると、移行措置の対象となる契約者は 2026 年 10 月 29 日まで従来の枠を使えます。
チーム向けになると、両社の構成はよく似ています。Claude の Team は Standard シートが年払いで 1 シート月 20 ドル、月払いで 25 ドルで、Anthropic によると Pro より多い利用量があり、Premium シートは年払い 100 ドル、月払い 125 ドルで Standard の 5 倍です。ChatGPT Business は Standard シートが年払いで 1 ユーザー月 20 ドル、月払いで 25 ドル、Premium シートが年払い 100 ドル、月払い 125 ドルで、OpenAI によると Standard の 5 倍の利用量があり、5 時間の上限がありません。
利用枠でどれだけ使えるのか
週間上限の数字はどちらも公表していないので、比べられるのは各社が何を開示しているかです。OpenAI は Plus と Business Standard について、5 時間枠で送れるローカルメッセージ数の目安をモデル別に出しています。GPT-6 Astra は 5〜45、GPT-6.1 Sol は 15〜160、GPT-6 Sol は 15〜150、GPT-6 Luna は 350〜3,000 です。これは固定の上限ではなく目安で、クラウドタスクはもっと多く消費することがあり、週間上限がかかる場合もあると OpenAI は説明しています。Pro プランには現在 5 時間の上限がありません。
Anthropic が公表しているのは倍率だけです。料金ページによると、Pro は 5 時間のセッションあたり Free の少なくとも 5 倍、Max は Pro の 5 倍か 20 倍です。有料プランには週間上限もあり、Max には Fable モデル専用の週間上限が別にあって、週間上限の最大 50% まで Fable に使えます。Pro で Fable を使うには使用クレジットが必要です。
つまり公表されている数字からは、20 ドルのプランでどちらが多くコーディングできるかは判断できません。単位がそろっていないからです。両社の説明で共通しているのは、消費量を最も大きく左右するのがモデルの選択だという点です。OpenAI のクレジット料金表では、100 万トークンあたり GPT-6 Astra が入力 250、出力 1,250 クレジットなのに対し、GPT-6.1 Sol は 50 と 250、GPT-6 Luna は 2.5 と 12.5 で、Fast モードはプランの枠を Standard の 2.5 倍の速さで消費します。Claude 側では、Pro、Max、Team、Enterprise の Claude Code の既定モデルは Opus 5.5 で、エフォートの既定値は medium です。
どちらの枠もサブスクリプションのほかの機能と共通なので、チャットをよく使う人には影響があります。Anthropic によると、ウェブ、デスクトップ、モバイルの Claude と Claude Code はすべて同じ枠から消費します。OpenAI によると、ChatGPT Work と Codex は料金、クレジット、利用上限が共通で、Plus と Pro では ChatGPT for Excel も同じ枠を使います。
枠が尽きたら
どちらも、作業の途中で止まらないよう配慮しています。OpenAI によると、上限に達しても進行中のターンは、フェアユースの範囲で最後まで続けられます。Anthropic は、5 時間の上限に達したときに進行中のステップを終えられる少量で上限付きの「wrapping up」枠を段階的に展開しており、Pro では週間の利用期間ごとに 1 回まで、Max では上限に達するたびに使えます。
その先の選択肢は分かれます。Claude の Pro と Max では使用クレジットをオンにでき、自分で決めた月間の支出上限まで標準の API 料金で使い続けられます。Anthropic は無料のリミットリセットをときどき配布していますが、リセットを購入する方法はヘルプセンターに書かれていません。OpenAI は Plus と Pro に選択肢を多く用意しています。まずクレジットで、購入価格はプランや契約によって異なるとされています。一部のキャンペーンや紹介特典では、無料のバンクドリセットがもらえます。さらに一部のアカウントでは即時リセットを購入できます。5 時間枠と週間枠がすぐに戻りますが、OpenAI の説明では、別枠を追加するのではなく通常の週間枠を前倒しするもので、次の週間リセットはその後の最初のリクエストから 7 日後に変わります。
どこで動くか
動く場所はおおむね重なっています。Claude Code はターミナル、VS Code、Cursor、JetBrains の IDE、デスクトップアプリ、ブラウザで動き、Claude のモバイルアプリからも使えます。Routines は Anthropic のクラウド上でスケジュールや GitHub のイベントに応じて実行され、パソコンの電源が切れていても動きます。GitHub Actions、GitLab CI/CD、GitHub のコードレビュー、Slack とも連携します。Codex は ChatGPT のデスクトップアプリ、CLI、IDE 拡張、ウェブ、iOS で動き、IDE 拡張は VS Code の派生エディタの多くで使えると OpenAI は説明しています。Codex Cloud は OpenAI が管理するマシンでタスクを実行するため、手元のパソコンがスリープしていても作業が続きます。GitHub のプルリクエストレビュー、Slack、Linear とも連携します。
実務上の違いがあと 2 つあります。Anthropic は、ターミナル版、VS Code 版、JetBrains 版の Claude Code を Amazon Bedrock、Google Cloud の Agent Platform、Microsoft Foundry 経由で使う方法を文書化しており、クラウド事業者経由でモデルを調達している企業には向いています。Codex については、今回確認した変更履歴に Amazon Bedrock のモデルカタログが記載されています。また、両方を使う場合は指示ファイルを共通にできます。Codex は AGENTS.md を読み込み、Anthropic によると Claude Code も CLAUDE.md の代わりに既存の AGENTS.md を読めます。
トークン課金で使う
どちらもサブスクリプションなしで使えます。OpenAI によると、API キーを使えば CLI、SDK、IDE 拡張で Codex を API 料金で利用でき、使えるモデルはキーの権限に従いますが、GitHub のコードレビューや Slack といったクラウド機能は使えません。Anthropic は Claude Console、Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry の API キーに対応しており、トークン単位で課金されます。Anthropic のコストガイドによると、企業での導入では開発者 1 人あたり稼働日 1 日で平均約 13 ドル、月 150〜250 ドルで、90% のユーザーは稼働日 1 日あたり 30 ドル未満です。なお、環境変数 ANTHROPIC_API_KEY が設定されていると、Claude Code はサブスクリプションではなくそのキーを使い、API 料金で課金されると Anthropic は注意を促しています。
どちらを選ぶか
お金をかけずにコーディングエージェントを試したいなら、2 つのうち入り口があるのは Codex だけです。ただし Free と Go で使えるのはデスクトップアプリの GPT-6 Luna に限られます。20 ドルのプランでは、普段どちらのサブスクリプションを使っているかが決め手になることが多いでしょう。コーディングもチャットと同じ枠から消費するからです。Codex Plus にはモデル別の目安があって計画を立てやすく、Claude Pro は開示が少ない代わりに、Anthropic の既定モデルである Opus 5.5 を Claude Code で使えます。
使用量の多い個人ユーザーほど、選択ははっきりします。5 時間枠で何度も止まるのが悩みなら、Codex Pro では現在その上限がなくなります。Claude Max は 5 時間枠を残したまま、そこに収まる量を増やす形です。Codex Pro は Ultrafast モード付きの月額 500 ドルまでありますが、Claude の個人向けプランは 200 ドルが上限で、クレジットなしで Fable を使えるのは Max です。チームの場合、シートの構成はほぼ同じと考えてよいでしょう。
モデルの性能については、各社の説明を伝えることしかできません。OpenAI の変更履歴は「GPT-6.1 Sol offers near-Astra performance for complex work at a lower cost than Astra」としています。Anthropic の料金ページは Opus 5.5 を「Daily driver for agentic coding and enterprise work」、Fable 5.1 を「Next generation intelligence for long-running agents」と紹介しています。どちらのプランも頻繁に変わるため、細かい点はツールごとの利用上限の解説記事で追っています。
