ChatGPTのプランでCodexを使っているなら、いちばん知りたい数字はOpenAIが出していない。FreeからEnterpriseまで全プランにCodexは含まれているが、週間の利用枠はどのプランについても公表されていない。数字らしい数字といえば、PlusとBusiness Standardが5時間でローカルメッセージを何通送れるかという目安くらいで、それも上下で10倍の幅がある。一方で、何をするとどれだけ早く枠が減るのかは、OpenAIがかなりはっきり書いている。Fastモードは通常の2.5倍、Ultrafastは8倍の速さで枠を消費し、GPT-6 LunaとGPT-6 Astraの差は桁違いだ。ここを押さえておけば、同じプランでもずっと長く持たせられるし、クレジットやAPIキーに切り替えたほうが得な場面も見えてくる。

以下の内容は、OpenAIのCodex料金ページとSpeedページ、ヘルプセンター、OpenAI社員の投稿にもとづき、北京時間2026年10月9日に確認したものだ。このあたりのルールは頻繁に変わるので、今週時点のスナップショットとして読んでほしい。

二つの時間枠と、共有される一つの利用枠

OpenAIによると、Codexの上限はプランに応じて5時間枠と週間枠の両方にかかる。両方がある場合、続けて使うにはどちらにも残りが必要になる。5時間枠は時計で区切られているわけではなく、前の枠が終わったあとWorkかCodexで最初のメッセージを送った時点から新しい枠が始まる。週間枠がほとんど残っているのに5時間もたたずに止まることがあるのはこのためで、OpenAIもそれを想定どおりの挙動としている。

しかも、この枠を使うのはCodexだけではない。OpenAIは、ChatGPT WorkとCodexは料金、クレジット、利用上限を共有し、ローカルのメッセージもクラウドのチャットも同じ枠から引かれると説明している。Codexの料金ページには、PlusとProでは、ほかのエージェント機能も料金が適用され次第この枠を共有するとあり、現時点ではChatGPT for Excelがそれにあたる。個人プラン向けのクレジットに関するヘルプ記事はさらに踏み込んで、PlusとProではCodex、ChatGPT Work、Excel、PowerPointが同じエージェント用の枠を共有でき、Wordもこの枠を使うと書いている。表計算で長時間作業すれば、そのぶんコーディングに回せる量が減るということだ。なお、ChatGPT側の画像生成、ファイルアップロード、音声の上限は別物で、OpenAIはそれらのバナーはCodexには関係しないとしている。

OpenAIは、この枠はメッセージ数ではないとはっきり言っている。モデル、コンテキストの大きさ、推論、ツールの使用、検索、キャッシュによってタスクのコストは変わり、見た目が似た依頼でも消費量は大きく違ってくる。頼りになるのは自分の画面だけだ。ChatGPTやCodexアプリの「設定」から「使用状況」を開くか、Codex CLIのセッション中に/statusと打てば残りを確認できる。

プランごとの割り当て

OpenAIが現在説明している各プランのCodex利用枠は次のとおり。数字がないところは、OpenAIが公表していない。

  • Free(0ドル)とGo(月8ドル): デスクトップアプリでGPT-6 LunaをStandard速度で使える(順次展開)。Codex Cloudは含まれない。5時間枠、週間枠の数字はない。
  • Plus(月20ドル): GPT-6.1 SolとGPT-6 Luna、それに限られた量のGPT-6 Astra。5時間枠があり、週間上限もかかる場合があるとOpenAIは書いている。個人プランで5時間の目安が公表されているのはPlusだけだ。
  • Pro(月100ドル、200ドル、500ドル): 今のところ5時間の上限はないが、各プランに含まれる利用枠はある。Pro 200はPro 100より多く、Pro 500がいちばん多いとOpenAIは言うが、具体的な量は示していない。Pro 100とPro 200は枠のすべてをAstraに使える。Ultrafastが使えるのはPro 500だけだ。
  • Business(年払いで1ユーザー月20ドル、月払いで25ドル): Standardシートは5時間の目安がPlusと同じで、Astraは限られた量。Premiumシート(年払いで月100ドル、月払いで125ドル)は、OpenAIによるとStandardの5倍の利用枠があり、5時間の上限もない。
  • EnterpriseとEdu: クレジット制のフレキシブル料金を使うワークスペースには固定の上限がなく、ワークスペースのクレジットに応じて使える量が決まる。フレキシブル料金でない場合、シートあたりの上限はほとんどの機能でPlusと同じだとOpenAIは説明している。

PlusとBusiness Standardについて、OpenAIが示す5時間あたりのローカルメッセージ数の目安は以下のとおり。

  • GPT-6 Astra: 5〜45
  • GPT-6.1 Sol: 15〜160
  • GPT-6 Sol: 15〜150
  • GPT-6 Luna: 350〜3,000

OpenAIはこれを保証ではなく目安だとし、クラウドのタスクはローカルのメッセージより多く消費しうるとも書いている。幅がこれだけ広いと、個々の数字よりモデル同士の比較のほうが意味を持つ。下限で比べると、Lunaの350通に対してSolは15通、Astraは5通だ。食い違いも一つある。BusinessのヘルプページはGPT-6.1 SolをGPT-6 Solとまとめて15〜150としているが、Codexの料金ページとAstraの利用ガイドではGPT-6.1 Solは15〜160になっている。本稿では料金ページの数字を採った。

無料側にも食い違いがある。ヘルプセンターの古い記事の一つは、FreeとGoのCodexのモデルをいまだにGPT-5.6 Terraとしているが、Codexの料金ページと9月のチェンジログは、FreeとGoはデスクトップアプリでGPT-6 Lunaを使えるとしている。本稿はCodexのドキュメントに合わせた。

Pro 200を契約している人は、日付を一つ覚えておきたい。OpenAIによると、新規のPro 200は「モデルの効率が上がっていることを反映して」以前より少ない利用枠になった。9月22日から太平洋時間9月29日午前10時までのどこかでPro 200を契約していた人は、10月29日まで従来の枠を使え、その後は同じ200ドルのまま新しい枠に移る。どれだけ減るのかは明らかにされていない。

AstraとFastモードで枠が溶ける理由

モデルごとのコスト差がいちばんよくわかるのはクレジットのレート表だ。Standard速度での100万トークンあたりの消費は次のとおり。

  • GPT-6 Astra: 入力250クレジット、キャッシュ入力25、出力1,250
  • GPT-6.1 Sol: 入力50クレジット、キャッシュ入力2.5、出力250
  • GPT-6 Sol: 入力50クレジット、キャッシュ入力5、出力250
  • GPT-6 Luna: 入力2.5クレジット、キャッシュ入力0.25、出力12.5

トークン単価で見ると、AstraはSolの5倍、SolはLunaの20倍かかる。OpenAIは、クレジットの単価だけでプランに含まれる利用量が決まるわけではないと断っているが、先ほどのメッセージ数の目安も同じ傾向を示している。

ここに速度の倍率が掛かる。OpenAIのSpeedページによると、FastモードはGPT-6.1 Sol、GPT-6 Astra、GPT-6 Sol、GPT-6 Lunaで使え(提供されている場合)、プランの利用枠はStandardの2.5倍の速さで減り、購入したクレジットとEnterpriseの従量課金はStandardの2倍で計算される。UltrafastはGPT-6 AstraとGPT-6.1 Solだけが対象で、利用枠は8倍、クレジットは6倍で消費する。OpenAIによれば、CodexでのGPT-6 Astra UltrafastはStandardのAstraより最大8倍速くトークンを生成する。Ultrafastが使えるのはPro 500と対象のEnterprise、Eduプランに限られ、ほかのセルフサービスのプランではクレジットを買っても解放されない。Pro 500では、まずプランの利用枠を使い、それが尽きるとクレジットに移る。API側の詳細は、ニュース記事「OpenAI、GPT-6.1 SolにUltrafastモードを追加 最大8倍速で料金は標準の6倍」で扱っている。

どちらの速度モードも、クレジットよりプランの枠に重くのしかかる点は見逃せない。Fastは利用枠に対して2.5倍、クレジットでは2倍。Ultrafastは前者が8倍、後者が6倍だ。AstraでFastモードを使えば、いちばん高いモデルに2.5倍の倍率を重ねることになり、Plusなら5時間枠をいちばん早く使い切る組み合わせになる。

ほかにも効いてくる要素がある。OpenAIによると、画像生成は画像なしの同じようなやり取りに比べて平均3〜5倍の速さで枠を使う。推論レベルを上げれば消費は増え、しかも「必ずしもよい結果になるとは限らない」という。OpenAIは、Low設定のAstraがHigh設定のSolを上回ることもあるとしているので、弱いモデルで推論を上げる前に、強いモデルで推論を下げてみる価値はある。有効にしたままのMCPサーバーや、大きなAGENTS.mdに書き足した一行一行も、毎回のメッセージにコンテキストとして乗る。OpenAI自身、どちらも絞るよう勧めている。最近の変更で助かる点もある。ChatGPTでサインインしていれば、自動レビューの安全チェックは無料で、プランの上限にも数えられない。Tibo(@thsottiaux)は北京時間10月7日、自動レビューは使うとプランの2〜10%を占めることがあると書いている。

上限に達したら

ターンの途中で上限に達しても、OpenAIによればCodexはフェアユースの範囲でそのターンを最後まで続けられる。その先はプランによって変わる。

PlusとProでは、プランを上げずにクレジットを買って作業を続けられる。必ずプランの利用枠が先に使われ、それが尽きてからクレジットが引かれる。購入や自動チャージの設定は、ChatGPTの「設定」→「使用状況」か、Codexアプリの「Usage & Billing」から行う。同じ残高をCodex、ChatGPT Work、Word、Excel、PowerPointで使い回せる。クレジットの有効期限は購入から12か月で、法律や契約、承認された例外がない限り返金されず、APIクレジットとも別物だ。残高がプラスの状態で始めたタスクでも、同時に走っている別の作業で残高がマイナスになることがある。1クレジットが何ドルなのかは、今回確認したページには載っていなかった。OpenAIは、購入価格や割引はプランや契約によるとしている。FreeとGoは今のところほぼ蚊帳の外で、クレジットを買えるのは一部のユーザーに限られ、買ってもプランの利用枠そのものは増えない。

PlusとProでは、アカウントや請求国によっては即時リセットを購入できる場合もある。決済が完了した瞬間に5時間枠と週間枠の両方が元に戻り、枠が残っていても適用され、取っておくことはできない。OpenAIは、これは追加の利用量ではなく、通常の週間枠を前倒しするものだと明言している。次の自動の週間リセットは、購入後にWorkかCodexで最初にリクエストを送った時点から7日後に移る。価格は決済画面にしか出ず、OpenAIは原則として返金しないとしている。枠がまだ残っていて通常のリセットが近いなら、待つほうが安上がりなことも多い。

もう一つが、OpenAIがキャンペーンや紹介特典として配る無料の「バンクドリセット」だ。フルのバンクドリセットを使うと両方の枠が戻り、週間リセットの日付も動く。実際に何かの枠が戻ったときだけ消費される。最近は頻繁に配られているので、何かを買う前に「設定」→「使用状況」を確認したほうがいい。Tiboは北京時間10月8日3時19分に「Loading a banked reset in everyone's paid accounts」(すべての有料アカウントにバンクドリセットを読み込み中)と投稿した。ただしOpenAIは、今後のリセットは保証されず、サポートが上限をリセットすることもないとしている。

Businessは仕組みが違う。メンバーはまずシートに含まれる枠を使い、オーナーがクレジットを購入していれば、そのあとはワークスペース共有のクレジットから引かれる。共有クレジットがなければ、オーナーが追加するまでその機能は止まる。従量課金のCodex専用シートは、最初のメッセージからワークスペースのクレジットが必要だ。フレキシブル料金のEnterpriseとEduは契約単位の共有プールを使い、それが尽きると、オーナーが超過利用を許可するか追加購入しない限り高度な機能は止まる。

APIキーという抜け道

プランの上限から完全に抜ける方法が一つある。ChatGPTデスクトップアプリ、Codex CLI、IDE拡張にOpenAIのAPIキーでサインインすれば、Platformアカウントを通じて通常のAPI料金で課金される。プランの時間枠もChatGPTクレジットの倍率もかからない。ただし代償もある。Codex Cloud、GitHubでのコードレビュー、Slack連携といったクラウド機能は使えず、使えるモデルはそのAPIキーで利用できるものに限られる。OpenAIは、どのユーザーでもこの方法でローカルのチャットを追加で回せるとし、CIジョブのような自動化にはAPIキーを勧めている。

短いコンテキストでのAPIの定価は、100万トークンあたりgpt-6.1-solが入力2ドル、キャッシュ入力0.10ドル、出力10ドル。gpt-6-lunaは0.10ドル、0.01ドル、0.50ドル。gpt-6-astraは10ドル、1ドル、50ドルだ。OpenAIのAPI料金ページでは、FastはStandardのちょうど2倍、GPT-6.1 Sol Ultrafastは入力12ドル、出力60ドルとなっている。なおOpenAIは、両者は別々に計量されているので、APIのトークン単価からサブスクリプションに含まれるタスク数を見積もらないよう注意している。

どの上限に先に当たるかでプランは決まる

まず、どのメーターが先に尽きるかを見てほしい。5時間枠なら、それをなくしてくれるのがProとBusinessのPremiumシートだ。どちらにも含まれる利用枠はあるにせよ、5時間の壁はなくなる。週間枠なら、最初に見直すべきはモデル選びだ。日常的な作業をGPT-6 Lunaに移し、Astraは本当に必要な難題のために取っておく。どんな設定よりこれが効く。長いジョブでFastモードを切るのが、その次に手軽な改善になる。枠を食っているのが定期実行のスクリプトやCIなら、APIキーに移せば共有の枠から外せる。たまに超える程度のPlusユーザーなら、クレジットと即時リセットでしのげる。月20ドルのPlusから月100ドルのProへ上げる意味がいちばんあるのは、毎週のように上限に当たる人だ。ただし、Proの枠がどれだけ大きいのかについて、OpenAIは上位プランほど多いということ以外何も言っていない。