歩み寄ってきた 2 つのツール

Anthropic の概要ページは Claude Code を「an agentic coding tool that reads your codebase, edits files, runs commands, and integrates with your development tools」と説明しています。フル機能版はコマンドラインツールで、同じエンジンが VS Code、JetBrains IDE、デスクトップアプリ、Web(iOS・Android の Claude アプリからも利用可)で動きます。Anthropic のヘルプセンターは対応エディタに Cursor などの VS Code フォークを挙げており、利用量は同じ Claude プランから差し引かれます。

Cursor はまずエディタです。Agent はサイドパネルにあり、Cursor の説明では「can complete complex coding tasks independently, run terminal commands, and edit code」。ほかに、Agent・Plan・Ask の各モードを持つターミナル用 CLI と、クラウド上の隔離された仮想マシンで動くクラウドエージェントがあり、後者はデスクトップアプリ、Web、iOS アプリ、Slack、GitHub、Linear、API から起動できます。

サブスクリプションの料金

Anthropic の Free プランには Claude Code が含まれません。Cursor のプランは、Grok、Cursor、X をまとめた The X Subscription として販売されています。

Claude のプラン月額Claude Code
Free0 ドル含まれない
Pro20 ドル(年払いなら月 17 ドル、一括 200 ドル)含まれる
Max 5x100 ドル(月払いのみ)5 時間あたり Pro の 5 倍
Max 20x200 ドル(月払いのみ)5 時間あたり Pro の 20 倍
Team スタンダード席25 ドル(年払いなら 20 ドル)「Pro より多い利用量」
Team プレミアム席125 ドル(年払いなら 100 ドル)スタンダード席の 5 倍
Cursor のプラン月額含まれる利用量
Free0 ドルAgent と Chat を限定的に
Plus8 ドル(年 80 ドル)基本枠、Grok モデルのみ
Premium30 ドル(年 300 ドル)Plus の 4 倍
Super100 ドル(年 1,000 ドル)Plus の 15 倍
Ultra200 ドル(年 2,000 ドル)Plus の 50 倍
Teams1 席 30・100・200 ドル席のティアと同じ

Max 20x の価格は Anthropic のヘルプセンターによるもので、料金ページ自体は Max を「From $100」と表示しています。料金ページには、Max 5x と Max 20x に Claude Platform で開発するための API クレジットが月 100 ドル、200 ドル付くとの記載も加わりました。Enterprise は年払いで 1 席月 20 ドル(最低 20 席)に API 料金での利用分が加わります。Cursor の Enterprise は個別見積もりです。

月 20 ドルの Pro や月 60 ドルの Pro+ など、旧来の Cursor プランを使っている場合はそのまま継続できます。Cursor によれば、新しい有料プランはそれぞれ置き換え前の旧プランに比べ「at least twice as much coding usage with Cursor models」を含みますが、旧プランにあったサードパーティモデル用の利用枠はなくなります。

お金で買えるモデル

両者の差がいちばん大きいのはここです。Anthropic のモデル設定ドキュメントによると、Pro、Max、Team、Enterprise での Claude Code の既定モデルは Claude Opus 5.5 で、effort は medium です。Sonnet 5.5 や Haiku 5.5 に切り替えられ、Fable 5.1 も使えます。料金ページによれば、Pro では Fable は利用クレジットでのみ動き、Max では週間上限の半分までを Fable に充てられます。Anthropic は料金ページで Opus 5.5 を「Daily driver for agentic coding and enterprise work」と紹介しています。

Cursor のモデルの選択肢はより幅広く、ドキュメントには Claude Fable 5.1、Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5、Gemini 4 Argon、Gemini 3.1 Pro、GPT-5.6 Sol・Terra・Luna、Muse Wonder、そして Cursor 自身の Grok 4.7、Grok 4.6、Grok 4.5、Composer 2.5 が並びます。プランに含まれる週間枠から引かれるのは最後の 4 つだけです。Claude を含むサードパーティモデルは Premium 以上で使え、最初のリクエストから API 定価で前払いクレジットから支払います。Plus ではまったく使えません。

Cursor はこの定価を 100 万トークンあたりで公開しています。Cursor での Claude Opus 5.5 は入力 4 ドル、出力 20 ドル、Claude Sonnet 5.5 は 2 ドルと 10 ドルです。Teams と Enterprise では対象のサードパーティモデルに 100 万トークンあたり 0.25 ドルの Cursor Token Rate も加わり、個人プランにはかからないと Cursor は説明しています。

利用量の計り方

Anthropic のヘルプセンターによると、Claude Code には 2 つの上限が同時にかかります。5 時間ごとにリセットされるセッション上限と、週間上限です。どちらも Web、デスクトップ、モバイルの Claude と共有で、Anthropic が公表しているのは量ではなく倍率だけです。詳しくはClaude Code の利用上限の解説をご覧ください。応答の途中で 5 時間上限に達した場合に備え、Anthropic は実行中のステップを終えられる小さな「wrapping up」枠を段階的に展開しており、Pro では週間期間ごとに 1 回まで、Max では上限に達するたびに使えます。それ以上は、有料プランなら利用クレジットを有効にできます。

Cursor は代わりに週単位の 1 つの枠を使い、こちらも Plus の何倍という形でしか示されていません。料金ページでは枠は「shared across Cursor and Grok」とされ、ヘルプでは Grok Bot と Grok アプリも共有先に含まれています。枠を使い切ったら、週次リセットを待つ、同じモデル別料金で前払いクレジットを使い続ける、上位プランに切り替える、のいずれかで、Cursor は「requests are never downgraded in quality or speed」としています。前払いクレジットは週ごとにはリセットされず、現在は購入から 365 日で失効します。

どちらも利用枠をチャット製品と共有しているため、Claude のチャットや Grok をよく使うと、その分コーディングに回せる量が減ります。

エージェント機能を並べると

機能の一覧はかなり似てきました。Claude Code は CLAUDE.md(既存の AGENTS.md でも可)からプロジェクトの指示を読み込み、スキル、フック、MCP サーバーに対応します。Anthropic によると、リードエージェントが複数の Claude Code エージェントにタスクの一部を割り振って調整できます。クラウドのスケジュールタスクはパソコンの電源が切れていても動き、GitHub のイベントで起動することもできます。GitHub Actions、GitLab CI/CD、GitHub の自動コードレビュー、Slack とも連携します。

Cursor の Agent はコードベースや Web の検索、ファイル編集、シェルコマンドの実行、ブラウザ操作ができ、戻れるチェックポイントも自動で作ります。Projects ではコーディネーター役のエージェントがほかのエージェントに作業を渡します。クラウドエージェント、Automations、Bugbot のコードレビュー、Origin のコードホスティングは Premium から使えます。最近の変更履歴では、10 月 6 日に iOS アプリからローカルエージェントを遠隔操作する機能が、10 月 13 日に Origin のアプリマーケットプレイスが加わりました。

第三者による測定では、比べられる材料に偏りがあります。Artificial Analysis の Coding Agent Index には Claude Code の構成がいくつも載っており、コーディングエージェントのランキングで紹介したとおり、Claude Sonnet 5.5(max)は 68.4 で首位タイです。Cursor 自身のエージェントはこのリーダーボードに載っていません。

どちらを選ぶか

主に Claude を使いたいなら、Claude Code のほうが近道です。月 20 ドルの Pro で、ターミナルでもエディタ(Cursor を含む)でも Opus 5.5 が使え、同じプランで Claude のチャットもカバーされます。Cursor では、Claude へのリクエストはすべて Premium 以上のプランに上乗せしてトークン単位で支払うことになります。

Cursor が向いているのは、エージェントを中心に据えたエディタを使いたい人、複数社のモデルを選びたい人、そして含まれる利用枠では Cursor 自身の Grok や Composer モデルを主に使うことに抵抗がない人です。月 8 ドルの Plus は 2 つのツールのうち最も安い有料の入り口ですが、使えるのはそれらのモデルだけです。Grok と X の特典も付きますが、意味があるのは実際に使う場合に限られます。

ヘビーユーザーにとっては、個人向け最上位がどちらも月 200 ドルと上限は似ていますが、買うものが違います。Max なら 5 時間あたりの Claude の利用量が増え、Ultra なら Cursor モデルの週間枠が大きくなります。Anthropic と OpenAI のプランの比較は、Claude Code と Codex の比較記事をご覧ください。両社ともプランを頻繁に変えるため、変更があればこのページを更新します。